国土交通省から、家の性能の良さが健康的で快適な暮らしを送ることにつながると発表されています。
「家の性能」ときくと、耐震性や耐久性を考えるかと思います。
しかし実は「冬暖かく、夏涼しく、健康・快適に暮らせる性能」もとっても大切なんです。
夏の暑さや冬の寒さに悩まされず快適に過ごすには、外気温に左右されず、室温が均一に保っている必要があります。
つまり、高気密・高断熱の住宅の必要があります。
では「冬暖かく、夏涼しく、健康・快適に暮らせる性能」が、こどもの健康や学習に結びつくのか、ご紹介します。
1.活動的な子は暖かい部屋で育まれる
住まいの温熱環境と健康についての因果関係を調べたデータから、
暖かい室内環境(温度差が小さい部屋)が保たれている幼稚園や保育園のこどもは、
室内が寒かった園(温度差が大きい部屋)のこどもに比べて5倍以上の活動量があることがわかっています。(※1)
また、片足立ちなどの運動能力も、暖かい園のこどもの方が2倍以上の能力を示したそうです。
さらに、園児たちの自宅寝室の温度を測定してデータを集めたところ
低温・低湿度の寝室で寝ているこどもに比べて暖かく適切な湿度の寝室で寝ているこどもの活動量は6倍以上!
そして病欠確率は4分の1になるというデータで出ています。
いかに室内の暖かさが大事かということがわかります。
2.寝る子は育つ!賢い子はよく眠る!?
高気密・高断熱の家とは、外気の室温や気候に左右されずに室温が安定している家です。
室温が安定すると、「睡眠の質」も向上します。(※2)
睡眠の質がいいと健康にはもちろん、こどもの学習効率にもつながってきます。
睡眠の働きのひとつに、「記憶の固定」があります。
脳は日中に学習した情報を、睡眠中に再活性化し、記憶の整理(定着・消去)を行っています。
良い眠りはこどもの元気、やる気を引き出し、集中して学習することができ、
また眠ることで学習内容を定着させるいい循環につながるのです。
「冬は暖かく、夏は涼しく、室温を均一に快適にする『全館空調システム』」は、今後必須になっていくと思われます。
展示場見学や宿泊体験を通して、ぜひ「冬暖かく、夏涼しく、健康・快適に暮らせる性能」をご体感ください。
<参照・文献>
国土交通省:省エネ住宅で かなう 健康&快適生活
「元気で賢い子どもが育つ! 病気にならない家」著:高橋 彰
(※1) 幼稚園の温熱環境が園児の身体活動・運動能力に及ぼす影響 著:白石 冴香, 伊香賀 俊治, 中島 侑江
(※2) 断熱改修前後の温熱快適性指標値の変化に関する分析 住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査 著:鎌田 智光、川久保 俊、伊香賀 俊治、村上 周三、安藤 真太朗、大門 俊介、奈良 玲伊